はじめに
NVIDIAからRTX4060TiのVRAMを16GBに増量したバージョンが発売される予定となっています。
スペックとしては以下のようになっており、すでに発売しているRTX4060Tiとの違いはVRAMだけです。
VRAMはモデルパラメータの大きな生成AIを使う場合や、一度に複数の生成を行う場合に多く要求されます。 また、最近のグラフィック表現に優れたゲームでは多くのVRAMを必要とし、プレイ時に要求される量が上がっています。
そのため、ミドルクラスの処理能力で大容量のVRAMを搭載したRTX4060Ti 16GBは、それらの用途にちょうどいいGPUになると考えられます。
しかし、スペック表にあるようにメモリインターフェイス幅が128bitのためゲームで性能を発揮できるのか、生成AIの動作速度に影響はあるのか気になったので調査しました。
ゲームについて
RTX4060同様のメモリインターフェイス幅を持つRTX4060の値を参考にします。
RTX4060とRTX3060を実際に比較した結果が以下のサイトに掲載されていました。
RTX3060とRTX4060を比較すると、メモリインターフェイス幅は256bitから128bitへ半減しています。 しかし、DLSSを使った設定では70番台のRTX3070に迫るFPSになっています。
ゲームプレイ時のメモリインターフェイス幅の影響についてNVIDIAの見解が以下のサイトで説明されていました。
キャッシュを増やし、VRAMへのアクセスを減らすことで、パフォーマンスを向上させていると主張しています。
生成AIについて
以下のページにstable diffusionを使った結果が掲載されていました。 ゲーム同様RTX3060とRTX4060を比較しています。 weekly.ascii.jp
結果から、RTX4060はRTX3060以上RTX3070以下の処理能力となっていることがわかりました。
ゲームと異なりメモリをフルに使うため、インターフェイス幅がボトルネックになると考えていたのですが、順当に処理能力が上がっているようです。
終わりに
RTX4060Ti 16GBはゲーム、生成AIの両方に最適なGPUだとわかりました。 価格の面では発売後しばらくすると値段が下がると予想されるので、そのタイミングを狙っていきたいGPUだと思います。